日本庭園

18世紀の日本の灯籠を生かす空間を造る。

テラスに日本庭園が造られたのは、見学者が踏み込むことはできなくても、1階展示室の窓とフランス窓から、そして2階の展示室からと、室内のいろいろな角度から見られるようにという意図からで、建物から張り出しているその姿は、日本列島の鳥瞰図のようである。この庭園は、地下展示室の上に造られているため、実際には水が無い風景の中に小石で水の流れを表した「枯山水」の域を出るものではない。

禅の影響を受けたこのような庭園では、石組みがいろいろものを象徴しており、この庭園でもそのいくつかを選んで表現する石組みをした。 まず、枯山水の庭園の7割に見られる3つの石は仏教の三尊仏で、邪気から屋敷を守っている。 それから、力強く切り出した形の9つの石は、荒波に洗われる絶壁海岸を連想させる。 そして、5つの石は鶴島をなし、そのうち斜めに置かれた2つの石が広げた鶴の羽を、他の3つの石が首、胴体そして尾を表している。 さらに、松の盆栽の左には亀島があり、亀の甲、頭とひれが見られる。反対側、盆栽の右に置かれた小さな石は、小亀である。 最後に、ぽつんと置かれた礁は、その石一つで太平洋の底から浮かび上がりつつある日本列島を象徴している。

バウアー・ファンデーション東洋美術館の庭園には全部で20個の石があるが、いずれもオー・ヴァレからのものである。

幅15m、奥行5mだが、旅、空想そして気晴らしができる庭である。